【第67号】 「みずむし(足白癬)」を治そう 水虫のお薬 水虫治療と食事 | くす通信 | 国立病院機構 熊本医療センター

【第67号】 「みずむし(足白癬)」を治そう 水虫のお薬 水虫治療と食事

* 「みずむし(足白癬)」を治そう * 水虫のお薬 * 水虫治療と食事

【「みずむし(足白癬)」を治そう】

 皆さんは、タムシ、インキンタムシ、シラクモ、アナマタグサレといった病気をご存知でしょうか。これらはすべて人の皮膚に寄生する「カビ」が起こす病気です。今回はこのカビの病気のうち皆さんがよくご存じの「水虫」についてお話してみます。水虫は足に出来る白癬菌による感染症(うつる病気)です。足に出来る場合、ゆびの間がただれたり、土踏まずに多くの小さい水疱が出来たり、踵や足底全体の皮膚が厚く固くなる3つのタイプに分けられます。

 感染経路は白癬菌を含む皮(鱗屑)や毛などがついたスリッパ,浴場の足拭きマット、畳、タオル、脱衣棚などを介して間接的にうつります。青年期に発症することが多いのですが、加齢に伴い増加し、現在日本人口の4人に1人は水虫にかかっているといわれ、感染を防ぐことが急務です。その一つとして、感染源となりやすい、共用するスリッパ、サンダル、足拭きマットなどを頻回に取り替えたり、滅菌(日光、熱湯)する必要があるでしょう。  

 水虫から白癬菌が足爪にうつり、爪白癬が続いて起こっていることがしばしばみられます。爪が厚くなり黄白色に濁ってぽろぽろと落ちてきます。手にも水虫が出来ることがあり、手の爪にも同じような症状をきたします。また、痒みが強いため、掻いたあと細菌による二次感染や皮膚炎をおこし日常生活に支障をきたしている人がたえません。  

 水虫の治療を始めるときに一番大切なことは、正しい診断です。水虫でない病気に水虫の治療をしても、治るはずがありません。水虫の治療には、最近では完全に治すことができる良い塗り薬が開発されています。直りにくい場合や、爪白癬にはのみ薬もあり、確実な診断のもとに治療を始められることをお勧めします

(皮膚科部長 前川 嘉洋)

【水虫のお薬】

 水虫治療の薬には塗り薬と飲み薬があり,水虫の病型,病態に応じて治療が行われます。

 塗り薬:塗り薬は直接患部に塗ることで,白癬菌を殺したり,その発育を抑えます。塗り薬を用いる場合,石鹸などで患部をよく洗い,水分をタオルでよく拭き取り、乾燥させます。塗布する範囲は患部だけに限らず、周辺の皮膚にも広く塗り込み、毎日根気よく塗ることが大切です。

 皮膚の角質層が新陳代謝によって入れ替わるのは約1か月と言われているので,薬を塗り続ける期間も最低1か月は必要です。かかとなど皮膚が厚い場所では、それ以上の期間塗布を継続することになります。そして再発を防ぐには、症状が消えた後も2~3ヶ月間は塗布を続ける必要があります。塗り薬にはいくつかの剤形があります(クリーム・軟膏・液など)。

 飲み薬:爪白癬の場合は,飲み薬が第一選択薬になります。塗り薬を使ったとしても,爪の中に薬の成分が届きにくい為です。効果的に薬を患部に到達させる点で優れているのが飲み薬なのです。1日1回の服用を3か月~6か月間続けることによって,水虫を完治することが期待できるようになりました。副作用として肝障害などがあります。血液検査を月に1度行い、副作用のチェックをしながら治療を継続することになります。また相互作用をおこす薬剤もありますから自分が服用している薬を主治医には必ず申し出て、指示に従って服用してください。

(薬剤科 吉冨 久徳)

【水虫治療と食事】

 水虫の治療に食事は直接関係は少ないようですが、角質層が厚くなる「角質増殖型」と固い爪に白癬菌が入り込んだ「爪白癬」の場合は内服薬で体の内側から薬を病巣部に到達させる治療を行う場合があります。この内服薬は、副作用として「肝機能の異常」「貧血」が起こると云われています。既に肝臓病があったり、高血圧、高脂血症などのお薬を内服している場合は、のみ合わせの問題があり、この内服薬は使用できないことがあります。その場合は外用薬での治療となりますのでとても時間がかかってしまうことになります。

 そのためにも高血圧や高脂血症など生活習慣病と云われる病気の対策として、早期に健康的な食生活習慣を身につけておくことはとてもたいせつです。働きもので沈黙の臓器と云われる肝臓を守る食事、貧血予防や高血圧予防の食事ではまず基本である(1)3食きちんと食べること。(2)主食、主菜、副菜とバランスのとれた食事をこころがけること。(3)野菜をたくさん食べること。(4)良質の蛋白質(魚介類、豆腐、納豆、卵、脂身の少ない肉、牛乳など)を毎日食べること。(5)鉄、ビタミンB6、葉酸を多く含んだ食品(かき、さざえ、はまぐり、小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、トマトやさつまいも)、また果物(みかん、いちご、メロンなど)もビタミンCが補給され鉄の吸収がよくなります。(6)さらに塩辛いものを控えることは云うまでもありません。

 以上のことを一言で云うと「少しずついろいろな色を取り混ぜて」と覚えておくとよいでしょう。

(管理栄養士 浅井 和子)


診療の特色

<皮膚科>

皮膚は、体の表面をおおう大きな(重さは体重の4%、広さは1.6㎡)臓器です。当院皮膚科は皮膚にできるあらゆる病気の診断や治療を行っています。特に、外来では治療のできない全身性の病気や、手術の必要な皮膚病の方には入院治療を勧めています。その中には水疱が全身に広がる病気(天疱瘡、類天疱瘡)や、膠原病、乾癬、皮膚癌が多く、小児では主にアトピー性皮膚炎などを治療しています。

診療時間 8:30~17:00
(診療受付時間 8:30~11:00)


ただし、急患はいつでも受診できます。



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