【第61号】 にきび 「にきび」で使うお薬 にきびと食事 | くす通信 | 国立病院機構 熊本医療センター

【第61号】 にきび 「にきび」で使うお薬 にきびと食事

【にきび(尋常性ざ瘡)】

 にきびの原因は大きく分けると1)脂腺(皮脂を分泌するところ)の機能亢進、2)毛穴が詰まりやすくなる状体、3)毛穴での炎症と考えられています。これらの原因には年齢(思春期になるとホルモンの影響で皮脂の分泌が盛んになることなど)、体質、体調(便秘、胃腸障害、月経不順)生活習慣(食事、睡眠、化粧、職業)、など色んな要素が関係してきます。思春期のにきびは個人差があり、軽い場合は気にする必要はありませんが、炎症が強く加わると跡が残りますので、治療の対象になります。また、大人になってから治りにくいにきびができることがあります。これは、生活習慣が関係していることや、女性で月経不順などを伴うときには、婦人科疾患を考える必要があることもあります。
 にきびの治療は、まずは規則正しい生活を送ること。偏食や、寝不足、ストレスはにきびを悪化させます。髪の毛があたったり、気にしてさわったりといった刺激も悪化因子になります。洗顔は1日2回が基本で、回数を増やすときは、洗い過ぎによる肌荒れに気をつけて下さい。使うのはふつうの石けんで十分ですが、市販されているにきび肌用の洗顔料を試してもいいでしょう。ただし、反対に肌が荒れることもあり、調子が悪いなと思ったら、使い続けないようにしましょう。
 化粧は、しないほうがよいですが、する場合は、ポイントメイクだけにしたり、ファンデーションを使うときはにきびのできにくいものを選んだり、洗顔時に洗い残しがないように気をつけたりするとよいでしょう。
 これらのことに気をつけても治りにくいとき、炎症が強い時などは皮膚科に見せて下さい。
 皮膚科での治療は、抗炎症剤や抗菌剤などの外用、ビタミン剤、抗菌剤、場合によっては漢方薬などの内服治療などがあります。

(皮膚科医師 横山 眞為子)

【「にきび」で使うお薬】

 にきびは若い時には、進行を止めるだけで治ってしまうことが多いのですが、年齢が増すにつれて、進行を食い止める治療に加えて皮脂や膿などの内容物を排出する治療が必要になります。  
 治療薬として、

  1. 皮脂の分泌を抑制する治療には、(1)ビタミンB2、B6の内服(2)男性ホルモンを抑制する薬の内服(3)漢方薬の内服などがあります。
  2. ニキビ菌の感染に対しては、(1)「抗生物質の内服(ミノマイシン、クラリス等)(2)抗生物質の外用薬塗布(アクアチム、ダラシンTゲル等)(3)消炎剤の外用薬塗布(ベシカム、アンダーム等)があります。

 また、にきび後にしみが残ったり、陥没が出来たりすることがあります。これは、加齢により、しみを追い出す力がなくなったり、若い皮膚で壊された組織が十分に埋まる前に治癒が完成し、結果的に穴があいた状態になつたためです。このような治療にはトレチノインやピーリングなどの治療がありますが、自由診療になりますので、皮膚科の先生によくご相談下さい。
 にきび治療は時間が係りますので、日常生活での注意点を守り、治療を続けて下さい。

(薬剤師 白木 善孝)

【にきびと食事】

 にきびの主な原因に脂腺(皮質を分泌するところ)の機能亢進があります。にきびの悪化因子にチョコレート、ココア、コーヒー、ナッツ、バター、チーズ、豚肉、ハム、ベーコン、などの高脂肪、高炭水化物食品が挙げられると云われていますが、医学的には因果関係が証明された物質はないとも云われています。しかし皮脂は血中の炭水化物より作られるため、特に正月のお餅や甘いものを食べたあとなどに、にきびの悪化を認めることは経験的にあるようです。
 また、にきびの重症度や皮脂量と血中脂肪や中性脂肪、コレステロール値と相関するという報告もないと云われています。
 香辛料やコーヒー、ピーナッツなどの影響は考えにくいとしても脂質や炭水化物のとりすぎは控えましょう。
 従ってにきびに対する食事の原則は、一般的に偏ることなくバランスよく摂取することになります。年齢や体格、活動にあった量を多種類の食品から摂りましょう。特に不足しがちな乳製品は毎日摂取し、野菜や海草類は多めに摂り便秘予防をするなど、規則正しい生活習慣やストレスの少ない生活をすることが大切です。

(管理栄養士 浅井 和子)


診療科の特色

<皮膚科>

当科では、アトピー性皮膚炎、湿疹、かぶれ、水虫、とびひ、帯状疱疹、にきび、いぼといったありふれたものから、耳慣れない名前の付いたものまで、皮膚疾患全般を見ています。
さらに当院では救急車による搬入が多いこともあって、(骨や筋には至らない)皮膚表面の外傷の処置や入院加療も皮膚科で行うことがあります。その他、入院の上での腫瘍切除や植皮術などの手術も行っていますが、患者様のニーズに応じて、皮膚の良性腫瘍の切除、陥入爪(まき爪)の根治術などの日帰り手術なども行っています。

診療時間 8:30〜17:00
(診療受付時間 8:30〜11:00)

ただし、急患はいつでも受診できます。

診療科目:総合医療センター(総合診療科、血液・膠原病内科、内分泌・代謝内科、腎臓内科、神経内科、呼吸器科)、心臓血管センター(循環器科、心臓血管外科)、消化器病センター(消化器科)、精神科、神経科、小児科、外科、小児外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、感覚器センター(眼科、耳鼻咽喉科)、気管食道科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、歯科・口腔外科、救命救急センター、人間ドック、脳ドック