【第48号】 小児科医からのアドバイス 小児の発熱と解熱剤 赤ちゃんに必要なビタミン | くす通信 | 国立病院機構 熊本医療センター

【第48号】 小児科医からのアドバイス 小児の発熱と解熱剤 赤ちゃんに必要なビタミン

【小児科医からのアドバイス】

  1. 小児科のかかり方
    (つれてくる人)お子さんの様子を一番よく知っている人が連れて来て下さい。誰かに頼む時は経過を書いたメモを渡して下さい。
    (持ってくるもの)保険証、診察券、赤ちやんなら母子手帳・おむつ・着替え・ミルクなど。他の小児科ですでにもらっている薬や処方内容の説明書があれば持って来て下さい。
    (待合室で)嘔吐・腹痛・呼吸困難・ぐったりしているなどの救急時は早めに申し出て下さい。順番を早めて診察する場合があります。発疹(水痘・はしかなど)・インフルエンザなど他にうつす心配のある病気の時も早めに申し出て下さい。別の待合室で待って頂く場合があります。
    (診察室で)まず一番気になる症状を教えて下さい。
  2. 発熱時の対処法
    (熱がでた!)子供の正常体温は36.3〜37.4℃です。その子の平熱より1℃以上高ければ熱があると考えられます。高熱(40〜42℃)で脳がやられることはありません。元気のいい発熱はまず心配いりませんが、微熱でも意識がぼんやり(傾眠・眼つきの異常・周囲への無関心など)していて何かいつもと違うような時は要注意です。早く病院にかかりましょう。
    (解熱剤の使い方)38〜38.5℃以上でつらそうにしている時に使います。6時間以上間をあけて、1日2〜3回までにして下さい。
    (解熱剤)最近はインフルエンザや水痘時の解熱剤の副作用がよく問題になっています。アセトアミノフェン(商品名ではカロナール、アンヒバ、アルピニー、ビリナジン、ビレチノールなど)が小児では最も副作用が少なく、解熱効果も高くよく使われている薬です。
    (入浴)入浴の欠点は体力の消耗だけです。熱があっても元気ならお風呂に入れて清潔にしてあげて下さい。
  3. 薬の飲み方・飲ませ方
    (乳児)水ぐすりはそのまま、粉ぐすりはひとくちで飲める少量の湯ざましに溶かして、スプーンなどで与えます。その後、ミルクをたっぷり与えます。
    (幼児)なるべくそのまま与える習慣をつけて下さい。くすりを嫌がる時は、本人が納得すれば何に混ぜてもかまいません。

(小児科 森永 信吾)

【小児の発熱と解熱剤】

 小児の発熱は、生体にとって防御反応の一つです。熱が出ることによって、細菌やウイルスの体内での増殖を妨げます。また、病原体に対する免疫力を高める効果もありますので、熱が高くても元気のいい場合には、むやみに解熱剤を使用すべきではありません。解熱剤には、病気を治す力はなく、一時的に熱を下げることだけの働きしか持っていません。しかし、熱が上がりすぎると、体力を消耗しますので、38.5℃を越える高熱で体がつらそうな場合には、解熱剤を使って熱を下げることも必要です。また、熱のために水分が失われてしまいますので、発熱時の水分補給には十分心掛けてください。
 小児の解熱剤として広く使用されているのは、アセトアミノフェン製剤です(商品名アンヒバ坐薬・アルピニー坐薬・カロナールシロップ・カロナール細粒など)。この薬剤は非ピリン系の解熱剤で、効き目はややおだやかですが、最も安全な解熱剤として知られています。投薬後30分ほどで体温は下降し始め、約2〜3時間後には最大効果が得られます。効果は4時間以上持続します。解熱剤は使いすぎると、低体温や肝障害などの副作用がでることがありますので、1日2〜3回を限度として、少なくとも6時間以上の間隔をあけて使用して下さい。
 熱性けいれんを起こしやすいお子さんは、早めに解熱剤を使用しますので、主治医の指示に従ってください。また、けいれん止めの坐薬(商品名ダイアップ)が処方されている場合には、解熱剤の坐薬と同時に入れると、けいれん止めの吸収が悪くなりますので、30分ほどあけて使用して下さい。

(薬剤科 小畑 伸博)

【赤ちゃんに必要なビタミン】

 赤ちゃんにとって骨の成長は、赤ちゃんの成長とも言えます。骨の成長に伴って、首が座り、一人でおすわりをするようになり、歩きはじめます。この骨の成長を促すのがビタミンD、ビタミンCです。
 赤ちゃんにとって楽しい日光浴は、皮膚をきたえるとともに、ビタミンDを生成しますので骨の発育に必要です。またビタミンDの活性化は、カルシウムの吸収を高めます。ビタミンDの不足は、腸などからのカルシウムの吸収を低下させます。また逆に過剰になるとビタミンDは骨からカルシウムを分離させる作用がありますので、カルシウム欠乏状態で、ビタミンDを多く摂取、投与してしまうと、骨をもろくさせてしまいます。摂取量には気をつけましょう。
 また、ビタミンCはカルシウム分を骨に沈着させ、骨の育成を促して、丈夫な、強い骨を生成するために必要な成分です。赤ちやんの場合1日当たり約110mgのカルシウムを蓄積して、1日に約40mg排泄しながら発育していきます。吸収率、排泄量をあわせて、1日300mgのカルシウムを取り入れる必要があります。
 毎日骨が成長し続けている成長期は必要量のカルシウムとビタミンD、ビタミンCを摂取するようこころがけましょう。

(管理栄養士 浅井 和子)


診療の特色

<小児科>

当科は一般小児科と小児血液・腫瘍疾患を専門としています。一般小児科では感染症(かぜ症候群、肺炎、気管支炎、嘔吐下痢症、ウイルス性発疹症、髄膜炎など)、アレルギー(喘息、アトピー性皮膚炎など)、神経(熱性けいれん、てんかんなど)、腎・泌尿器(尿路感染、腎炎、3歳児検尿異常の精査など)、血液・腫瘍(貧血、白血病、悪性リンパ腫など)、乳児健診、予防接種(二種・三種混合ワクチンのみ)などを広く扱っています。一方、血液・腫瘍疾患は長年専門として力を入れており、熊本県内外から多くの紹介患者を受けています。

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(診療受付時間 8:30〜11:00)

ただし、急患はいつでも受診できます。

診療科目:総合医療センター(総合診療科、血液・膠原病内科、内分泌・代謝内科、腎臓内科、神経内科、呼吸器科)、心臓血管センター(循環器科、心臓血管外科)、消化器病センター(消化器科)、精神科、神経科、小児科、外科、小児外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、感覚器センター(眼科、耳鼻咽喉科)、気管食道科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、歯科・口腔外科、救命救急センター、人間ドック、脳ドック