【第151号】スポーツ頭部外傷 「脳震盪」について、 入院中の食事について | くす通信 | 国立病院機構 熊本医療センター

【第151号】スポーツ頭部外傷 「脳震盪」について、 入院中の食事について

くす通信

スポーツ頭部外傷 「脳震盪」について、 入院中の食事について

 【スポーツ頭部外傷  「脳震盪」について】

イラスト  頭部外傷は、スポーツ現場では切っても切れないものです。頭部外傷はウインタースポーツ(スノーボードは要注意)やコンタクトスポーツなどの、危険と思われているスポーツだけでなく、バスケットボールやサッカー・野球といったスポーツでも脳震盪や頭蓋内出血などが発生します。

 その症状は、全く心配のないものから、命に関わり、緊急処置が必要なものまで様々です。昏睡状態や呼吸状態が悪くなるなどの重症の判断は容易ですが、症状が軽いと思われている「脳震盪」でも、中には軽い外傷性の頭蓋内出血が隠れている場合もあるので、注意が必要です。サッカーやバスケットボールなどで、選手同士が接触した場合などでも、表1の様な条件に当てはまる場合は、直ぐに頭部CT検査ができる病院を受診すべきだと言われています。


  • 頭蓋底骨折の徴候
    (目の周りや耳の後ろの皮下出血)
  • 受傷後2時間の時点でも意識がはっきりしない
  • 開放性や陥没骨折がある
  • 外傷後にてんかん発作をおこした
  • 麻痺などの症状がある
  • 成人では1回以上の嘔吐
  • 受傷前30分以上の健忘(記憶がない)
小児の場合には
  • 5分以上の意識消失
  • 5分以上の健忘
  • 異常な傾眠状態
  • 3回以上の嘔吐
      の条件を加えます
イラスト


 本来、脳震盪は、外傷による一過性の脳機能障害と定義されており、頭部CT検査などで異常がみつかることはありません。通常、「脳震盪」と聞いた場合には、頭を打った後に意識を無くし、しばらくして目を覚まし、「ここはどこ?」と周囲の人に聞くシーンを思い浮かべられるでしょう。しかし、脳震盪は、意識消失だけではなく、頭痛・めまい・吐き気や軽度の認知機能障害など種々の症状を起こし、思った以上に長期間症状が続く病態です。

 さらに、脳震盪の症状がみられている期間には、頭部への再打撃は危険であることが知られています(セカンドインパクト症候群)。このため、脳震盪の症状を的確に把握して、適切な対応をとる事が重要です。脳震盪を起こした場合には、受傷当日の練習や試合への復帰は禁止する事が望ましく、諸症状が継続する場合には、脳・体ともに休息が必要です。また、復帰のプログラムも表2の様に段階的なプログラムが推薦されています。指導者がいる場合だけでなく、趣味のスポーツでも頭部外傷の可能性はある事を忘れないでください。健康のためのスポーツでケガをして、せっかくの楽しみを台無しにしない様にしましょう。


表2:脳震盪直後の復帰のプログラム

①運動中止と休息
②歩行やサイクリングなどの軽度の有酸素運動
③スポーツに特化した運動、徐々に抵抗性トレーニングの開始
④非コンタクトトレーニング
⑤メディカルチェックの後のフルコンタクトトレーニング
⑥試合参加
一日に一つのステップまでとします。症状が出現しな
ければ次のステップに進みます。症状が出現すれば、
前ステップへ戻ります。

(脳神経外科医長 吉里公夫)

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 【入院中の食事について】


 栄養管理室では、安全な食事を提供することは勿論、医師の診断による食事処方のもとに疾病の治療又は病状回復の促進を図ることを目的に、症状に応じた適切な食事、患者の身になって癒しに繋がる美味しい食事を提供する事を心がけています。


 個人の治療、体格に合わせた栄養成分管理を行っており、一般食と特別食を提供しています。

  • 一般食…常食・学童食・軟菜食・流動食
  • 特別食…エネルギーコントロール食、脂質コントロール食、タンパク質コントロール食、肝臓病対応食、貧血食、低残渣食、易消化食、消化器術後食、検査食、濃厚流動食、高血圧食、幼児食、ヨード制限食、摂食嚥下訓練食、生物禁止食


・朝食8時頃 ・昼食12時頃 ・夕食18時頃



 選択メニュー、行事食、 季節御膳についてご紹介します。



 週に2日(木・金曜日の朝食・昼食)、常食、学童食を召しあがっておられる患者様に選択メニューを実施しています。



1月:お正月・成人の日、 2月:節分、 3月:ひなまつり、 5月:こどもの日・母の日、 6月:父の日、 7月:七夕、 8月:お盆、 9月:敬老の日、12月:クリスマス、大晦日



 季節御膳では、特に日々の食事では味わえない季節を感じることが出来るよう栄養士と調理師が合同でメニューを作成し、より手作りにこだわり、栄養士も調理に携わって患者様に提供している食事です。


(栄養管理室長 椿 裕子)


診療科の特色

<脳神経外科>

 脳の病気に対し、主として薬物治療を行うのが神経内科医であり、私ども脳神経外科医は手術治療を専門とします。当院では、良性や悪性の脳腫瘍の摘出術、くも膜下出血やその他の血腫に対する手術、脳梗塞予防のための血管バイパス手術、顔面の痙攣や頑固な痛みを改善するための手術など幅広く手がけています。手術顕微鏡やその他の手術支援装置の著しい発達により治療成績はグンと良くなっていますので、これまで通りの社会生活に完全復帰できる方も多いのです。「脳」の手術に対する大きな不安は無理もありませんが、今や過度のご心配はご無用です。

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