【第148号】橈骨遠位端骨折について、 一泊手術及び外来日帰り手術について | くす通信 | 国立病院機構 熊本医療センター

【第148号】橈骨遠位端骨折について、 一泊手術及び外来日帰り手術について

くす通信

橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)について

一泊手術及び外来日帰り手術について

 【橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)について】

  • 橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)とは?
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 橈骨(とうこつ)は、前腕にある2本の骨のうち、親指側の骨のことで、橈骨の手首近くでの骨折を総称して橈骨遠位端骨折といいます。転倒し、手を強くついた際に発生しやすい骨折です。若年者ではスポーツや交通事故、転落事故などの高エネルギー外傷が原因であることが多い一方、高齢者では、屋内での転倒など軽微な外力でも骨折が生じます。骨折を起こすと、手首周囲の強い腫れと疼痛があり、手に力が入りにくくなる等の症状が見られます。


  • 診断と治療

 病院ではまず視診で腫れ具合や痛みの場所を調べ、レントゲンで骨折の有無を確認します。骨折の程度、転位(骨のずれ)の程度により、治療方法が異なります。また、骨折した骨が皮膚を突き破って骨が見えている場合(開放骨折)は緊急手術が必要となります。

1. ギプス治療

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 骨折の転位が小さい場合はレントゲン室で骨折のずれを治し、安定した整復位が得られた場合はギプスによる治療が可能です。その後、通院で週に1~2回レントゲンで骨折の状態を確認し、整復位を良好に保つことが出来ればそのまま4~6週間のギプス固定を行い、その後手首の関節運動(リハビリ)を開始していきます。途中で骨折部がずれてきた場合や、最初から整復位を保持出来ない場合は後述の手術治療を行います。

2. 手術治療

 手術治療は骨折の状態や骨の強さ、転位の程度等によりいくつかの手術方法がありますが、ここでは最近よく行われるロッキングプレートを用いた手術方法を御紹介します。金属プレートとスクリュー(ネジ)を連結出来るように特殊加工されたロッキングプレートをもちいた固定方法は2000年頃より骨折治療に用いられ始め、比較的弱い骨でも整復位を良好に保つことができるため、現在橈骨遠位端骨折の治療の主流となっています。麻酔後、手首の掌側を4~5cm切開し、骨折を整復して、プレートと数本のスクリューで骨折を固定します。手術時間は1時間ほどです。術後は多くの場合、ギプスは不要となり、手術翌日から手首を動かす練習が出来るため、骨折による関節の拘縮を減らすことが出来ます。ただし、骨がつながるまでの期間を短縮出来るわけではないため、用心する期間はギプス治療と変わりません。

手術治療


  • 転倒して手首の痛みが生じた時は?
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 転倒し、手をついた際に手首の痛みを生じた際は、手指を動かすことができても骨折していることがあります。捻挫か骨折かはレントゲンで確認しないと診断が難しいことがあります。骨折が疑わしい時は、患部の固定と挙上、アイシング(冷やす)などを行いながら、速やかに医療機関を受診されて下さい。

(整形外科医長  中馬 東彦)

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 【一泊手術及び外来日帰り手術について】

 「一泊手術」とは、手術当日の朝に入院し手術を受け、その翌日に退院できる手術です。患者さまは自分で歩いて病院に来て、自分で歩いて帰ることができます。
 その日に帰る「外来日帰り手術」もあります。


当院で行っている一泊手術・外来日帰り手術
 ※詳しくは各科の担当医、看護師にお尋ねください。

手術名
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 外来で診察と検査を行い十分安全に手術・麻酔ができることを確かめてから、手術を行います。手術翌日には担当医による退院許可を受け退院します。手術の種類により翌日から数日後には職場(学校)復帰できます。退院後に何か異常があれば病院は24時間対応していますので、いつでもご連絡いただけます。

詳しいご案内は各科の担当医、看護師にお尋ねください。

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 【『整形外科の外来日帰り手術』】

外来日帰り手術のメリット

 外来日帰り手術の最大のメリットは日常生活のリズムを変えずに手術治療が出来る点にあります。入院の必要がないので、精神的にも負担が少なく、さらに医療費も安くなります。

日帰り手術可能な疾患

 ・手指の骨折
 ・ばね指
 ・手根管症候群 等 局所麻酔で出来る手術

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外来診察時に手術日を決定し、手術に必要な検査、手術の説明があります。
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手術当日は、来院後外来で血圧等を測定し、手術室へ案内します。


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手術室へ案内します。

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手術後は帰宅可能です。

(整形外来看護師 緒方秀子)


診療科の特色

<整形外科>

 整形外科医は7人で、それぞれの専門分野である、脊椎、関節、リウマチ、四肢外傷などを中心に診療を行っています。外来診察日は月・水・金で、火・木は手術日となっています。新規の患者様は、平日の午前中のみ受け付けております。外来通院でのリハビリは行っていません。
 年間手術数は1000例を越え、骨折など外傷に対する手術が約半数です。脊椎手術が150例、人工関節手術が150例等で、ほぼ毎日手術が行われています。高齢の患者様や合併症をお持ちの患者様は他科と連携して安全に治療を進めています。
 また、地域連携医療に積極的に取り組んでおります。手術後に転院してリハビリを継続する場合でも医療連携パスを用いて安心して治療を受けることができます。

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