【第127号】生活習慣と関係が深い泌尿器科疾患について(尿管結石、前立腺がん、膀胱がん) / 生活習慣病と食事について | くす通信 | 国立病院機構 熊本医療センター

【第127号】生活習慣と関係が深い泌尿器科疾患について(尿管結石、前立腺がん、膀胱がん) / 生活習慣病と食事について

生活習慣病と食事について

 【生活習慣と関係が深い泌尿器科疾患について】

 生活習慣病は生活習慣が発症原因に深く関与していると考えられている疾患で高血圧症、高脂血症、糖尿病などが一般的によく知られています。

 今回、泌尿器科にクローズアップして生活習慣と関係が深い泌尿器科疾患である尿管結石、前立腺がん、膀胱がんの3つをご紹介します。キーワードはドイツ、アメリカ、フランスです。

 尿管結石は、急激な横腹の痛み、それも多くは深夜前触れもなく起こるため泌尿器科の救急患者で最も多い病気です。ドイツ語ではこれを「石の出産」といいます。しかし男の方に割に多い病気なので皆初産のように苦しみます。30年前は日本人の20人に一人が生涯に一度尿管結石を経験するといわれていました。しかし最近では国民の10人に一人に結石ができると云われています。肥満が大きな要因なので過食や夜食を控え水分摂取と運動をお勧めします。もし10人に一人の確率に運悪く当たってしまった場合はやはりドイツ人が開発した結石破砕装置(ESWL)などで治療することになります。

 前立腺がんは、症状もなく進行するため、排尿困難や腰痛などを認めた時には大変な事になっていたりする怖い病気です。十数年前までは、アメリカで生活している日本人は国内の日本人より前立腺がんになりやすいと云われていました。しかし欧米型の食生活のためか今や日本人男性のがん全体でも1,2位を争うほど多い病気になりました。50歳を過ぎたらまず採血検査をお勧めします。検査名はPSA(ピーエスエー)です。忘れそうになったらアメリカの略称であるUSA(ユーエスエー)を思いだしてください。治療法は発見された時の年齢や進行の程度によって変わります。根治治療では手術や放射線療法が選べ、さらに抗男性ホルモン療法により高齢の方でも体に無理なく治療する事が可能になっています。

 膀胱がんについては、喫煙も生活習慣の一つですが愛煙家は特に要注意です。白い煙を吐いていたらいきなり赤い尿が出てびっくりし顔は真っ青になります。このようなフランス国旗のような状態になったら痛みが無くても泌尿器科を急いで受診してください。早期の膀胱がんであればフランス人が最初に発見したBCGという薬を膀胱の中にいれて再発予防をします。進行した場合には膀胱を全部取る事になりますが、当院では人工肛門のような尿を貯める袋をお腹につけることなく、腸を切り合わせて造った新しい膀胱を尿道につないで普通に近い排尿ができるような手術を行う場合もあります。ご不明な点があれば是非ご相談ください。

(泌尿器科医長 瀬下 博志)



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 【生活習慣病と食事】

 生活習慣病(糖尿病、脂質異常症、高血圧、肥満など)を予防するには健康な生活習慣すなわちバランスのとれた食事と適度な運動をすることが重要です。

食生活で気をつけるポイントは、
                     などが挙げられます。

 1日2食の食生活やまとめ食いなどは、1度に食べる量が多くなり、余分なエネルギー(カロリー)が内臓脂肪として蓄えられて肥満の原因となります。特に夕食や就寝前に高脂肪、高エネルギーのものを多く食べるのは控えましょう。

 体重を気にして、食事量を極端に減らす、1食抜く、特定のものしか食べないなどのダイエットは、短期間で体重は減っても必要な栄養素が不足する原因になることがあります。毎食バランスの良い食事にするために、主食、主菜、副菜をそろえましょう。

 日頃から調味料、漬物、かけ醤油などの量を控えて塩分を減らし、揚げ物やドレッシング類などを控えてエネルギー過剰とならないようにしましょう。お菓子、清涼飲料水、アルコールはエネルギー過剰になりやすいので、できるだけ控えて1週間に食べる量や回数を決めると良いでしょう。

 早食いの人は一般的に過食になりやすく肥満になりやすいと言われています。食物繊維をとる意味からも副菜を充実させて、ゆっくりよく噛んで食べることで満腹感が得られ食べ過ぎを予防できます。

生活習慣病予防には日頃の食生活を見直し、改善していくことが大切です。食事に関する質問・相談等ございましたら、栄養管理室にご連絡ください。

(管理栄養士 石﨑 明子)



診療科の特色

<泌尿器科>

 当科では、腎臓、尿管、膀胱、尿道と男性生殖器である精巣、前立腺、さらにホルモンに関係する副腎などを扱います。これらに発生した「がん」を始め、膀胱炎などの尿路感染症、前立腺肥大症といった男性の排尿困難、女性に多い尿失禁の治療を行っています。現在7名の医師により入院、外来ともに患者様の満足度に貢献できるよう日々努力しています。

 当科外来では中待合室を設け、出来る限りプライバシーを保護しご相談いただけるよう配慮しています。
 また県内にも少ない女性泌尿器科医も診療に当たっています。お困りのことがあれば是非ご相談ください。



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