【第104号】 目が痛い!どんな病気?  点眼薬の使い方 | くす通信 | 国立病院機構 熊本医療センター

【第104号】 目が痛い!どんな病気?  点眼薬の使い方

【目が痛い!どんな病気?】

眼が痛い!という経験はだれしも年に数回は経験するのではないでしょうか。眼は痛みを感じる神経がたくさんあるためほんの少しの刺激でも強い痛みを感じます。どのような病気で眼が痛くなるのか、すぐに病院に行ったほうが良いのか悩まれることがあるかもしれません。今回は眼痛(眼の痛み)を起こす病気についての話です。

眼痛には「異物感(眼に何かが入っている感覚)に近い痛み」と「鈍痛(眼の奥のにぶい痛み)」の二種類の痛みがあります。このうち異物感は角膜(くろめ)や結膜(しろめ)への刺激で生じます。軽い痛みは眼の乾燥やまつ毛の接触などで起こることが多くしばらく様子を見てもよいでしょう。強い痛みは角膜の感染や角膜の上皮(表面の皮膚に当たる部分)が傷ついている可能性があります。そのままにしておくと角膜ににごりが残り視力に影響が出ることもありますので眼科を早めに受診したほうがよいでしょう。特に酸性やアルカリ性の薬品が眼に入った直後から強い痛みを感じる時はすぐに顔と眼を洗って眼科を受診してください。

 眼の鈍痛の多くは,眼の内部または眼の周囲の病気が原因で生じます。このうち治療を急がなければいけない病気に「緑内障発作」があります。これは通常の緑内障とはことなり急に眼圧(眼の硬さ)が上昇し強い眼の痛みと頭痛、見えにくさを感じる病気です。厄介なことに遠視の人に発症するため、若い頃はよく見えていて眼科にかかったことはないなどと眼には自信があるという方に多くみられます。緑内障発作は早く発見するほど治療が容易で後遺障害も残りにくいため早期に眼科を受診する必要があります。

 その他の眼の鈍痛の原因として、頭が痛いときに眼痛を感じることがあります。風邪の時などに眼の奥の痛みを感じる方は多いのではないかと思います。この場合は眼科にかかっても異常が見つからないため頭痛の原因を探すことになります。また、歯の病気や鼻の病気で眼の奥が痛いと感じることがあります。虫歯や蓄膿症などの症状があればまずそちらの治療を考えてもよいかもしれません。さらに、眼鏡が合わないなど眼が疲れたときにも鈍痛を感じることがあります。

 眼の痛みをおこす病気はそのほかにもいろいろあります。どんな時に眼科を受診したほうが良いのか判断に迷うこともあると思いますが、少なくとも「眼痛」に加えて「見え方が変だ」と視力や視野の異常を感じた場合は早目に眼科を受診してください。

(眼科医長 青木 浩則)

【点眼薬の使い方】

 点眼薬の正しい使い方をご存知でしょうか?点眼方法の善し悪しが効き目に影響することがありますので正しい使い方を知っておくことが大切です。

<点眼液の点眼方法>

  1. 手を石鹸でよく洗って下さい。
  2. 下まぶたを軽くひき、1〜2滴を確実に点眼します。この時、容器の先がまぶたやまつげに触れないように注意しましょう。(容器の先が汚染されないようにするため。)
  3. 点眼後はしばらくまぶたを閉じるか目頭を軽く押さえましょう。ただし、手術後は傷口に触れることもあるため、目頭を押さえるのではなく、眼を閉じるだけにしましょう。
  4. 眼の縁や皮膚についた余分な点眼薬は清潔なティッシュ等で拭き取って下さい。(皮膚炎の原因にもなります。)

●うまく点眼できない場合、げんこつ法(げんこつを眼の下にあて下まぶたを下に引き、点眼薬を持った手をげんこつの上にのせる)や点眼補助器を用いた点眼法もあります。

<眼軟膏の点眼方法>

  1. 手を石鹸でよく洗って下さい。
  2. 鏡を見ながら、下まぶたを軽く引き、チューブの先がまぶたやまつげ、眼球に触れないように注意しながら、チューブを少し押して下まぶたに薬をつけます。
  3. 眼を閉じ、軟膏が溶けて全体に広がるまで少し待ちます。
  4. 眼の外にあふれた軟膏は清潔なティッシュ等で拭き取って下さい。

●可能ならば清潔な綿棒にチューブから軟膏を少し取り、下まぶたに薬をつけてもよいでしょう。

上記は一般的な使用法で、眼軟膏を眼の周囲に塗る等の使い方をする場合もありますので、医師または薬剤師の指示に従って下さい。

【注意】

  • 懸濁型の点眼剤はよく振ってから使用して下さい。
  • 用時溶解型の点眼剤は溶解時に振って溶かしてから使用して下さい。
  • 薬が2種類以上ある場合は、後の薬は5分程度あけて点眼しましょう。間隔をあけずに点眼すると、先に点眼した液が後に点眼する液によって洗い流されてしまうことがあります。眼軟膏と点眼液の併用では、眼軟膏は水溶性の点眼液をはじいてしまうので、眼軟膏を後から使用して下さい。
  • 用法・用量を守りましょう。1回に点眼する量は、ほとんどの場合1〜2滴で十分です。これは、まぶたと眼球の隙間に貯められる液量には限度があり、この限度量以上に点眼してもただ溢れて流れ出てしまうばかりでなく、溢れた液が鼻涙管を通って全身に拡がり副作用の原因になってしまう可能性があるからです。
  • 他の人には貸さないで下さい。
  • 水虫薬など容器が似ているので注意が必要です。点眼薬以外の薬を点眼してはいけません。
  • 「冷所」「10度以下」等と書かれているものは凍結をさけ、冷蔵庫に保管して下さい。
  • 「遮光」「光をさけて」等と書かれているものは、遮光袋に入れてあまり光が当たらない所に保管して下さい。
  • 一度開封して1ヶ月過ぎた点眼薬は使用しないで下さい。ただし、溶解して使用する点眼薬は使用期限が1ヶ月より短いものがあるので注意しましょう。
  • 点眼薬が眼にあわない時は、かゆくなったり、痛みを感じることがあります。この時は使用を中止し、医師または薬剤師にご相談下さい。

 (薬剤科 平池 美香子)


診療科の特色

<眼科>

結膜炎・近視等の屈折異常・白内障など一般的な眼科診療に加えて、緑内障、角膜感染症、網膜硝子体疾患の診療を行っています。感覚器センターとして耳鼻咽喉科・皮膚科をはじめ他の診療科と協力しながら診断および治療を行っています。眼科外来では今年から「画像ファイリングシステム」を使用しています。眼底写真や角膜・結膜・まぶたの写真など眼科での検査結果を各医師が診察机のモニターでみることができます。患者様と一緒に検査結果を見ながら説明することが可能になりました、患者様の病状をご理解いただくのに役立っています。


←眼科外来の診察机の写真です。「眼科画像ファイリングシステム」、「電子カルテ」、「X線画像」、「文献検索用」の4つのモニターを見ながら診察をしています

診療時間 8:30〜17:00
(診療受付時間 8:30〜11:00)

ただし、急患はいつでも受診できます。

診療科目:総合医療センター(総合診療科、血液・膠原病内科、内分泌・代謝内科、腎臓内科、神経内科、呼吸器科)、心臓血管センター(循環器科、心臓血管外科)、消化器病センター(消化器科)、精神科、神経科、小児科、外科、小児外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、感覚器センター(眼科、耳鼻咽喉科)、気管食道科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、歯科・口腔外科、救命救急センター、人間ドック、脳ドック