2015 診療科紹介(87) 呼吸器内科 / 理学療法科学優秀論文賞 | くまびょうニュース | 国立病院機構 熊本医療センター

2015 診療科紹介(87) 呼吸器内科 / 理学療法科学優秀論文賞

【220号(2015.10)】

2015 診療科紹介(87) 呼吸器内科

診療の内容と特色

 肺炎、気管支喘息、肺気腫、肺癌といった一般の方が比較的耳にすることが多い疾患から間質性肺炎などのより専門的な疾患についても対応しています。開業医の先生方からの御紹介をいただき地域支援病院としての役割を果たしながら、急性期救命救急病院でもあるため、迅速且つ的確な診療を行い患者さんの救命・回復に努めています。
 現在は1名のみの診療体勢ではありますが、熊本大学付属病院などの先生方に外来の御協力を頂き、入院については他科と連携を取りながら診療を行っております。

担当医師

医長
名村 亮
呼吸器内科 日本内科学会認定医
日本呼吸器学会専門医
臨床内科指導医

 

診療実績

 平成26年度の呼吸器内科診療実績は、外来患者数345名で、その殆どが患者さんの近隣にある診療所や病院からの紹介となっています。また入院患者数は186名であり、平均在院日数は16.5日です。その内の47%が救急外来を経由して入院しています。そのことは当科で対応する疾患の多くが急性期のものであるということです。
 呼吸器領域の勉強会や学会にも積極的に参加し、新たな知識を得たりその知識を深める努力も行っています。
 その他、臨床治験にも積極的に参加しています。

 

今後の目標

 1名のみの診療体制ではありますが、診断効率を上げ、より多くの患者さんの診療にあたりたいと考えています。

 

ご案内

 呼吸器内科外来(午前8時30分~11時受付)は、月曜日、木曜日は名村が担当し、水曜日は非常勤医師が紹介患者のみに対応しております。

 

2014年度理学療法科学優秀論文賞を受賞しました

 本研究の内容は、呼吸理学療法で対象となる肺切除術後の呼吸器合併症(無気肺、肺炎のみと定義)の発生要因をロジスティック回帰分析で検討した論文です。その結果、発生要因は、BMIが高い症例(オッズ比1.36倍)であることが明らかとなりました。臨床で遭遇するBMI高値いわゆる肥満の症例は、腹腔内脂肪による横隔膜挙上などにより機能的残気量と予備呼気量は指数関数的に減少することが報告されており、呼吸機能にこれらの影響を考慮した介入の必要性があることがわかりました。
 本研究論文は、大学院を卒業してから自力で書いた2本目の論文でした。これを書き上げるまでに研究を始めて2年の月日を要しました。大学院の頃は教授に甘えっぱなしだったので、自分の力で研究デザインを組む、論文を書くということに、一番苦労したことを思い出します。また、この論文が出発点となり、自分で書くことができるんだという自信につながり、3本目、4本目と少しずつ書けるようになりました。
 本研究は、国立病院機構宮崎東病院で実施した臨床研究であり、ご協力いただいたスタッフに感謝申し上げるとともに、これを機に今後も臨床研究を続けていきたいと思います。

吉永龍史、蓬原治樹、臼間康博・他:原発性肺癌に対する肺葉切除術の術後呼吸器合併症の発生に影響を及ぼす要因.理学療法科学29(1),57-61,2014
(リハビリテーション科 運動器・呼吸理学療法認定理学療法士 吉永龍史)